いつのまにか引退ブログを書く立場になってしまいました、ぐり(#29)です。

しかも、成り行きでトリになってしまいました。
上がっていくハードル。

でも、肩ひじ張っても仕方ないので自然体で、しかし最後なので少しカッコつけて書きます。



2019シーズン、私たちのラストシーズンのスローガンは「感謝」でした。

この期に及んであえて言います。

感謝って、なんでしょうか。

ありがとう、を口にすることでしょうか。
親が「ありがとう、ごめんなさい、が言える子に育ってほしい」と願う、よくあることです。
でも、それだけでしょうか?


自他ともに認めるひねくれものの私は、SNSなどで公に周囲への「感謝」をアピールするひとが嫌いでした。
感謝の意を示すなら面と向かってなり、電話で直接、もしくは手紙で、直接そのひとに伝えればいいじゃないか。
なぜ不特定多数に発信する必要があるのか、それは良い行動をしている自分を誇示したいだけではないのか?と。

両親、恩師、友人など、周囲の人に感謝しましょう、と学校では教えられます。
けど、中身のない謝意には意味がないのではないか、感謝の意がなければ悪なのか、考えてもよくわかりませんでした。
「両親はサッカー用具を買い与えてくれるし、試合会場までの移動費や合宿のお金をだしてくれるし、まあありがたいかな。」くらい。
文字通り現金で親不孝な娘です。

広辞苑には以下のように書いてありました。

かん‐しゃ【感謝】
ありがたく感じて謝意を表すること。「―のしるし」「心から―する」

感謝する気持ちを持つこと、ではなく表現すること、と読み取れます。
表せばいいのでしょうか。



大学2年生の冬、2017シーズン終了の2日前。ケガをしました。
人生初の松葉杖、人生初の入院、人生初の手術、人生初の長期離脱。
言うことを聞かない右足という現実が受け入れられなくて、痛くて悔しくて、なんで自分が、なんで今、どうしてこんな思いをしないといけないんだ、そればっかり考えていました。
正直これを機にサッカーを辞めようかとも思いました。
こんなつらいリハビリしたって試合出られるようになるかわからないし、どうせ自分のサッカー人生こんなもんだったんだ、もういいじゃん…。

でも、
「グラウンドで待ってます」「また一緒に試合できるの楽しみにしてるよ」と言ってくれるチームメイト、
遠いのにお見舞いに来てくれる家族や友人、
リハビリメニューや復帰スケジュールを立ててくれるトレーナーさんたち、等々、

周囲の人たちが腐ってる暇を与えてくれませんでした。
「あ、私って一人でサッカーやってきたわけじゃないのか」という当たり前の事実に気が付きました。
次第に前向きにリハビリできるようになっていました。


ほぼリハビリで終わった2018シーズンを経て、4年生になるとよりチームの外とのやり取りがぐっと増えるようになりました。
チームスタッフはもちろん、大学関係者やOG、部員の保護者はじめサポーター、少年サッカーチームの子どもたちやその保護者さんなどの応援してくれる人たち。
直接的もしくは間接的に支えてもらいまくっています。
「女サカって学生主体で運営をやってるとはいえ、決して部員だけでは成り立つことができない組織なんだな」という、これまた当たり前の事実を痛感しました。


個人的にも組織としてもたくさんの人にお世話になった4年間ですが、彼らは決して恩着せがましくはなく、義務感に駆られているわけでもなく、むしろすすんで手を差し伸べてくれていたように感じました。
わざわざ応援に来てくれたり、高校生なら遠くから練習体験に来てくれたり、直接またはメール、LINE、SNSでメッセージをくれたり。

これはすごいことです。
大げさかもしれませんが、時間という限られた人生の一部を、筑波大学女子サッカー部のために差し出してくれているということになります。

それに対して私たちができることは、と考えた時に、敬意を表すことだと思いました。
相手の人生の一部を共有していただいたことを自覚して、謹んで受け取る。
それは具体的な物かもしれないし、言葉かもしれないし、それらに表される「気持ち」かもしれない。
チームの外の人に対してだけでなく、仲間に対してもそうです。
それが「感謝」する、広辞苑の言葉を借りれば「謝意を表す」ことなんじゃないかなと思います。
そして、そうやってひとの人生を動かすような「魅力あるチーム、魅力ある人」であるべきなんじゃないかな、と。
異論は認めます。


まとまりがなくなってきました。
言いたいことは二つ。
私が思うに感謝とは、相手の人生の一部に対して敬意を払い、そのうえで謝意を表すこと。
このどちらが欠けてもだめです。
そして、上記を踏まえて、みなさん本当にありがとうございました、ということです。
サッカー選手としての技術レベルも、人間としてもまだまだな自分にはちょっぴり贅沢で、でもぴったりで必要な場所でした。
地区選抜もあり得なくて、区大会、都大会の序盤で敗退するばっかりだったいままででは考えられなかった、かけがえのない経験がたくさんできました。
忘れられない試合、人生初の全国大会。
サッカーについても、それ以外についても、たくさんの事を学びました。
そしていつしか、自分が経験し、考え、学んだことを周囲に還元したいと思うようになりました。


16年間の競技人生はここで終わりますが、これからは主にみる側、支える側にまわろうと思います。
入学前は、選手終了後はサッカーと無縁の第2の人生を送るつもりでしたが、少々予定が変わりそうです。
私もまた人生を動かされた一人なのかもしれません。


最後までお読みいただきありがとうございました。


#29 保田真帆(ぐり)


「感謝」するということ(ぐり)

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Posted by 筑波大学女子サッカー部 at 09:44│Comments(0)2019引退ブログ2019
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