みなさんこんにちは、医学群医学類1年の荒井由芽です。

受験生のみなさん、まずは共通テストお疲れ様でした。今年の共通テストはかなり難化したようですが、受験はあくまで相対評価です。受験生のトップにならなくても、定員の人数に入ればいいのです。共通テストが良かった人も振るわなかった人も、切り替えて頑張ってほしいと思います。

前置きはさておき、二次試験の話に入ります。
医学類の二次試験では、順番に英語、数学、理科(物理化学生物から2科目選択)の学力試験と、適性試験がおこなわれます。英語、数学、理科が1日目で、適性試験が2日目にあります。理科では、私は物理と化学を選択しました。配点は共通テスト900点、英語・数学・理科(2科目合計)で300点ずつ、適性試験が500点で、2300点満点です。

全体に通じて言えるのが、筑波は問題自体のレベルは決して高いわけではありません(全学群が同じ問題なので医学類でも同様です)。そのため、私はいわゆる難問を解けるようになることよりも、標準問題をミスなく解けるようになることに重点を置きました。ちなみに塾には行っていなかったので、学校の授業と自習で勉強を進めました。

では科目別に書いていきます。

<数学>
数学は昨年から形式が変わり、医学類受験者はそれまでは出題される大問6つのうち5つ解く形だったのが、昨年からは4つに減りました。具体的には、出題される大問6つのうち3問がⅠAⅡB、もう3問が数Ⅲで、そのうち解くのが2問ずつの計4問です。本当に4問しか解かなくていいのかと5回くらい確認したのを覚えています。
対策としては、高校で東大を含む旧帝大や医学部の受験者が多いクラスにいたこともあり、授業では難問に多く触れ(させられ)、自習では授業の復習と標準問題、筑波や北大の過去問などに取り組みました。筑波の過去問は、最終的に直近5年分くらいを2~3周と、それより前の年度5年分くらいを1周しました。初めて筑波の過去問に触れた時は全然解けず時間も足りませんでしたが、次第に傾向や計算量などに慣れていくことができたと思います。筑波は数Ⅲの範囲では微積と複素数の出題が多いので、そこは問題集(高3の間はずっと学校で配られたオリジナルスタンダードのみを使いました)でも多くの問題に触れました。問題集に取り組む時は、最初は全然できなかったので1問につき20分考え、それでもわからなければ解説を読み込んで解き直す、という勉強をしていました。慣れてきたら汚くても自力で最後まで粘ることを意識していました。数学においては特に、わからなくても自分でしっかり考え抜き、泥臭くても最後まで解き切る練習を積んでおくことが大事だと思います。そして本番では、わからない問題でも条件をしっかり整理し、グラフや指針だけでも書いて部分点をもぎ取っていくことが重要です。

<物理>
物理は特に基礎が重要な科目です。わからないところは決して疎かにせず、例え受験直前であっても教科書を使って公式・現象の理解に努めるのが、回り道のように見えて最短の道だと思います。
私は学校の授業が全範囲終わる(高3の6月くらい)までは公式の導出と現象の理解を繰り返し復習し、その後は学校で配られた重要問題集をやっていました。重問は見たら解法が思い浮かぶようになるのを理想にし、3周くらいしたと思います。加えて、学校の授業では東大や京大、阪大などの過去問を解かされていました(先生が京大卒だったので京大の問題が多かった気がします)。これによって、筑波の問題が簡単に見えるようになったと思います。共通テスト後は、筑波や北大、その他私立など、私が受験する大学の過去問をずっと解いていました。筑波の過去問は最終的には数学と同じくらい解いたと思います(直近5年分くらいを2~3周とそれより前の年度5年分くらいを1周)。

<化学>
化学はきちんと勉強すれば一番点数が安定する科目だと思います。特に理論と有機を重点的にやるべきです。無機は理論や有機の問題の中で知識として問われていることが多いので、私は無機についての問題集はほとんどやらず、理論と有機の問題の中で整理して覚えていきました。
個人的に化学は好きでも得意でもなかったのでやる気が出ず、物理や数学に逃げてしまうことが多かったのですが、流石にやばいと思って本腰を入れて勉強したところ成績が上がっていきました。この時は教科書と新研究を使って知識を埋めながら、物理と同じく学校で配られた重問を使い、A問題を完璧にできるようにしました。筑波の過去問は直近5年分を2~3周やったと思います。化学は(ある程度の質を前提として)量をこなせばなんとかなるので頑張ってください。あと、理科に関しては2科目で120分という形で試験がおこなわれるので、過去問演習をする際に物理と化学を別々に解くのではなく、一緒に120分で解ききれるよう、時間配分を練習しておくべきだと思います。

<英語>
最後に英語に関してですが、私はアメリカとのハーフで日常的に英語に触れており得意科目であったことから、全く対策をしませんでした。英作文はめんどくさいからという理由で1回も書かず、その他は過去問を1年分だけ解く、という非常に舐め腐った状態で試験に臨みました。本番は手応え的には結構できたものの、いざ得点開示を見てみると思ったより取れていませんでした。みなさんの中にはこれだけ怠惰な人はいないと思うので大丈夫だと思いますが、しっかり対策をしていくことをお勧めします。対策については他の方の方法が色々と出回っていると思うのでそちらを参考にしてください。全くみなさんの役に立たない文章になってしまい申し訳ございません。

<適性試験>
適性試験は医学類にしかない試験なので省こうかと思いましたが、ネット等に出回っている情報がほとんどない上、配点が地味に高くて(500点/2300点満点)、対策に苦慮した覚えがあるので、書いておきたいと思います。ちなみに得点開示後に合格者の中で聞いてみたところ、私を含め多くの人が340点で、数人400点台がいました。つまり悪目立ちするようなことがなければ、適性試験で点差が大きく開くことはないようです。
適性試験には(1)と(2)があり、(1)がSCTテスト、(2)が面接です。
SCTテストとは文章完成法テストとも言いますが、「私の父は」「金」などのように短いフレーズが書いてあるところに繋げて書き、文章を完成させるというものです。これは採点基準なども全くわからないので、とりあえず字を綺麗に、いい感じの大きさではみ出さないように、文法に間違いがないように、という点だけを意識して思いつくままに書きました。
面接は一般入試では2回あります(推薦入試では1回だけ)。両方とも受験生1人に対し面接官は2名で10分ほどです。
1回目はイメージする通りの医学部入試の面接です。医学部志望理由やなぜ筑波なのか、高校時代の話などをしました。このタイプの面接は学校の先生と練習していた上、この時の面接官は優しい方で、しっかり対話できて良い感じに進みました。
2回目の面接が少し特殊で、状況設定が口頭で伝えられ、あなたならどうしますか、という問いかけがされます。これが3問あります。一人ひとり状況設定は違うようです。私の時は「『新型コロナの予防にはお酒を飲むといいらしい。これをLINEで10人に拡散してほしい。』ということを先輩から言われました。あなたなら拡散しますか。」というものなどがありました。この時の面接官が詰問タイプで、言葉尻をとられてネチネチ言われる感じでした。荒みまくった受験生の心には結構キツかったです。ここではとにかく自分の言ったことに矛盾を作らないことが大事だと感じました。このスタイルの面接の練習を全くしていなかった私はかなり苦しみました。

科目別の勉強については以上です。
少し当日の様子について触れると、多くの受験生がつくば駅からバスに乗って会場に行くのですが、このバスが異常に混みます。医学群(医学類だけじゃなくて看護と医療科も)は医学エリアで試験が行われますが、医学エリアはキャンパス内のかなり駅側に位置しており、駅から20~25分くらいで歩いていけます。そのため私は2日間とも、行きも帰りも歩いていきました。歩いている受験生は少なかったですが、到着時間の読めないバスに乗るのは怖いので、医学群の受験生には結構オススメです。

最後になりますが、受験では諦めが悪い人が勝ちます。試験を受けるまでは、試験のラスト1秒までは、もがき切ってください。長くなってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。皆さんと筑波大学でお会いできることを楽しみにしています。応援しています。

#36 荒井由芽(チャチャ)

  
Posted by 筑波大学女子サッカー部 at 21:30Comments(0)入試ブログ20212021