2019年11月13日

インカレ出場

こんにちは。
2018年卒業、昨シーズンよりトレーナーとして関わらせていただいております、福田有紗(まる)です。

日頃より女子サッカー部へのご支援ならびにご声援ありがとうございます。
おかげさまで先日、5年ぶりとなるインカレ出場が決定しました。

OGスタッフという立場でここに投稿して良いものかわかりませんが、一筆失礼します。
ここから非常に長くなってしまいますが、10分程お時間のある方はお付き合いいただければ幸いです。

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2019年11月10日。
関カレ最終節、武蔵丘短期大学戦。
引き分け以上でインカレ出場が確実となる試合でしたが、開始早々に2点を先制され、前半の終盤に1点を返すも1-2での敗戦となりました。
他会場の結果により最終順位は7位となり、5年ぶりとなるインカレ出場権を獲得しました。
今シーズン最大の目標を達成した瞬間でしたが、敗戦後のチームには重い空気が流れ、選手たちが喜ぶ様子はあまり見られませんでした。

最終節を残して、インカレ出場権最後の一枠を争う状況で、筑波は最も優位な状況にありました。
しかし、試合開始から相手の勢いに押され、開始5分間で2失点を喫し、いつもの試合運びに持ち込むまでは30分を要するという苦しい展開となりました。
前半終了間際に1点を返すも、追加点を取ることはできず1-2での敗戦。
真面目で、慎重で、気負いやすく、あまり自信がない、そういった面での筑波らしさ、未熟さが表れた試合だったのではないかと思います。
それでも、シーズン序盤から確かに形成してきた基盤があり、立場に関わらず最後まで全員が気持ちを一つにして戦う姿があってのインカレ出場だと思います。
今回の敗戦を糧に、インカレに向けてチームとしてもう一回り、二回り成長できるよう、選手とスタッフが一丸となり、これからの約1ヶ月で良い準備をしたいと思います。

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あたかもここで終わるかのような文脈、かつ既に終わりにしても良いような文量には到達していますが、ここからが今回の本題です。

筑波大学女子サッカー部が最後にインカレに出場したのは、私が1年生の時でした。
その前年にはインカレ準優勝を達成していましたが、その後5年間は関カレ1部と2部を行き来し、今回5年ぶりとなる悲願のインカレ出場となりました。
私自身、1年生から4年生までの4年間では、「インカレ出場→2部降格→1部昇格→2部降格」という道のりで、今のチームでインカレの舞台を経験しているのは、OGスタッフの白井蒼(らん)と私のみです。

5年前の関カレも最終節で引き分け、6位での出場権獲得でした。
試合終了の笛がなり、インカレ出場決定が伝えられた瞬間のチームみんなの涙、抱き合って喜ぶ姿。
インカレ出場が決定した瞬間を私は何故か病床で迎え、その場で感動を味わうことはできませんでしたが、動画や写真でチームの様子を見て、インカレに出るということは本当に凄いことなのだと感じました。
それと同時に、当時はインカレという舞台の真の価値は理解できておらず、それが4年間で最後のインカレになるとは思ってもいませんでした。

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女サカの一員として迎えた最初のシーズンから、3回目のシーズンまで、毎年4年生の先輩たちが必ず口にしてきた、「インカレ」という言葉。
インカレに行くことがどれだけ大変なことで、難しいことなのか、そして、インカレに行けることがどれだけ凄いことで、喜ばしいことなのか。
シーズンを重ねる度に、私はインカレという舞台の重みや価値を感じてきました。

そして4年生としてのシーズンを迎えましたが、関東リーグ、関カレ共に2部に降格という最悪の結果に終わりました。
ラストシーズン、1つ上の代の先輩方が残してくれた関カレ1部という舞台がありながら、その年のインカレ出場は疎か、翌年のインカレ挑戦権を残すことすらできませんでした。
最上級生として何もできないまま、惨めな姿と最悪な結果だけを残してチームを去ることとなり、今更何を言っても遅いとわかっていながら、不甲斐ない、情けない、申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。
後輩たちのみならず、OGの皆様をはじめ、筑波を応援してくださる方々には合わせる顔がありません。

特に1つ下の代の5人の後輩にはたくさん辛い思いをさせてしまい、4年間で一度もインカレを経験できないまま引退を迎えることとなってしまいました。
それでも現在スタッフとして関わってくれたり、アウェイにも応援に駆けつけてくれたりと一番近くで女サカを支えてくれていますが、正直今でも申し訳ないという感情を抱かない日はありません。

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我々の代は女サカにとって戦犯のような存在であると自負していますが、幸いにも、らんと私は再び女サカに関わるチャンスをもらいました。
結果を残せなかった事実は変わりませんが、これからの女サカのためにできることがあると考え、OGスタッフをさせていただいています。
私は昨シーズンから関わらせていただき、1つ下の後輩の下で1部昇格を経験させてもらい、今シーズンを迎えました。
引退から2年の月日が流れ、当時の1・2年生が現在の3・4年生となりました。
今シーズンの始動を前に、4年生を中心としてチームで掲げた大目標は"インカレ出場"。

我々2人がOGスタッフとして関わるにあたり、
後輩たちが残してくれたものを無駄にしない、関カレ1部で戦いインカレへの出場権を得る、どんな時も応援してくださる方々に良い報告をする、少しでも2年前の借りを返す、………
そんな思いを抱きながら今シーズンを過ごしてきたと思います。(らん、違ったらごめん。)
OGスタッフとして大したことができるわけではありませんが、今シーズンのインカレ出場は必ず達成すべき目標であり、果たさなければならない責務でもありました。

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今シーズンの始動から、選手とスタッフが一つになり、サッカーに真摯に向き合い、真剣に取り組み、チームとして積み重ねきたものが確かにありました。
そんな中で迎える私個人にとっても最後となる関カレは、自信があるとまでは言えませんでしたが、非常に楽しみでした。

8月24日の開幕から11月10日の最終節までの11週間で、強豪相手に9試合を戦いました。
勝ちも引き分けも負けも経験しましたが、案の定簡単な試合など1つもなく、インカレ出場権をかけて最後まで気が抜けない状況でした。
観ている人の心臓が止まるのではないか、あるいはベンチで隣に座るマネージャーのもえか(#18 ちよ)が失神あるいは発狂してしまうのではないかという瞬間が、毎試合何度も訪れました。

そんな苦しい状況の中、なんとかインカレ出場権を獲得しましたが、個人的には決まった瞬間もあまり実感はありませんでした。
試合終了直後から鳴り止まぬLINEの通知、試合会場で応援してくださった皆様からのたくさんの拍手と祝福の声、OGの方々からの「おめでとう」と「ありがとう」という温かいメッセージ。
時間の経過とともに、筑波大学女子サッカー部に関わる多くの人に支えられ、全ての人で掴んだインカレ出場であるということを実感しました。

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先日、小平真帆(#2 りん)の記事を読み、筑波大学女子サッカー部がインカレに行くということの意味について改めて考えました。

筑波大学には、他の大学にはない特徴があります。
国立大学であり、女子サッカーとしての推薦枠はなく、部員数も多くはないこと。
大学から初心者でサッカーを始めた者も、日の丸を背負って日本代表として戦う者も、毎回同じ時間に同じ場所で同じ練習をすること。
おそらく、選手層も技術レベルも、1部に所属する他のどの大学にも劣ると思います。
サッカーをするという目的で大学選びをするならば、筑波大学という環境は少し特殊かもしれません。
ですが、筑波大学女子サッカー部でなければ経験できないことが多くあることは確かです。

特殊な環境にあるからこそ生まれる、筑波大学女子サッカー部としての意地やプライド、試行錯誤や工夫、目指すべきビジョン、在るべき姿。
5年ぶりとなるインカレの舞台で、現役選手が堂々と胸を張って精一杯全力で戦うことが、これまで女サカを作り上げてくださったOGの皆様、どんな時も応援してくださる方々への一番の恩返しになると考えています。
それと同時に、全国に筑波大学女子サッカー部の魅力を発信し、多くの方に知っていただく貴重な機会でもあります。
これまで関わってくださった方、現在関わってくださっている方、これから関わってくださる方、全ての筑波大学女子サッカー部関係者にとって、今回のインカレが意味あるものとなるようにしていきたいと思います。

シーズンも終盤に差し掛かっていますが、ここからが本当の戦いになります。
インカレまでは1ヶ月半ありますが、関東リーグとLiga studentも残っており、チームとしてのレベルアップは不可欠です。
今シーズンここまで積み重ねたきたものに磨きをかけ、全員で気持ちを一つにして、心身共に最高の準備をして、万全の状態で12月24日のインカレ初戦を迎えたいと思います。

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溢れる思いのあまり、長文と言うには長すぎる長文となってしまいました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

今後とも筑波大学女子サッカー部の応援をよろしくお願いします。


福田有紗

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Posted by 筑波大学女子サッカー部 at 12:35│Comments(0)2019部員日記2019
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